top of page
​「3密」と「三密」

巷ではコロナの感染拡大防止のため「3密」を避けるようにと、盛んに呼びかけられています。「密集」「密閉」「密接」の3つの密です。

真言宗においてはまた違う意味合いで非常に重要な言葉です。「三密」とは、仏様の身密(行い)、口密(言葉)、意密(気持ち)の3つの密のことを示します。

 

真言宗では、我々も同じように仏様の行い、言葉、気持ちを起こすことで仏様となることができるとして、それを目指して修行を行います。

我々僧侶は、この仏様の「三密」と一致することを目指して、行法をおこなったり瞑想を行ったり真言を唱えたりします。結縁灌頂に参加された方はそこで、自分に仏様の心があると学ばれたかと思います。その自分の中の仏様を表に出せるようにして行くのが三密の修行です。

 

初めは、行法の最中のみ仏様と一致できるようになり徐々に、普段の生活でも常に同じように行動できるようになっていくそうです。でもなかなか、常に仏様の気持ちでいるのは難しいですよね。特にこの時期、ストレスもたまります。

しかし、こういう時期だからこそ仏様の「三密」を思い出すことが大切だと思います。

 

こんな時仏様はどんなことをするでしょうか?どんな気持ちでしょうか?どんな声をかけるでしょうか?

 

常に仏様のようにいることは人間なかなか難しいものです。しかし各々が日に一度でも思えば、この自粛期間も世の中もよりよくなっていくと思います。

コロナの「3密」を避けて、自分中に仏様の「三密」を持ってこのコロナ禍を乗り越えていきましょう。

2020年春

舊城寺だより第五号より抜粋

bottom of page