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​高野山について①
​(一山境内地)

 

高野山については、色々なお話があるのですが今回は、簡単にどのような所か概要をご紹介出来ればと思います。


高野山は和歌山県にそびえる標高約一〇〇〇mの山々の中に広がる、東西六キロ・南北三キロの盆地です。今では弘法大師入定の地、高野山真言宗の本山として知られています。山内に入ると山々に囲まれ山の下の町並み等の俗世の風景は見ることのできない隔絶された土地です。山内には一〇〇を超える塔頭(たっちゅう)とよばれる寺院があり、お大師さまの時代からの信仰を受け継ぐ、真言宗の一大宗教都市を築いています。
そんな高野山の歴史は、弘仁七年(八一六)に真言密教の修行の場としてお大師さまによって開かれたことに始まります。


なぜこの地に、修行の場を開かれたのかは、色々と逸話があるのですが、それはまたの機会に取っておきましょう。

現在総本山として金剛峯寺が山内にありますが、明治以前は現在の金剛峯寺という寺院はなく、高野山全体の事を金剛峯寺と称していました。これを「一山境内地」とし、高野山の至る所が境内であり、高野山全体でお大師さまの開かれた金剛峯寺というお寺であるとされていたのです。


そして高野山の本堂にあたる場所は、団参でも参拝した壇上伽藍と呼ばれる場所で、多くのお堂が集まっています。高野山の大きな法要はここで行われることが多いです。今回の法要も伽藍に有る金堂で行いました。


現在、住居やお店もある街が広がり、総本山金剛峯寺という寺院がありますが、今なお「一山境内地」の考え方は続いています。

舊城寺だより第十一号より抜粋

 


 

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